東電、福島の木くず拒否…積み上がり発火恐れも

東京電力はどこまで殿様なのか?インフラ系の会社じゃなければ、
叩き潰されても文句は言えないと思うのだが。
東京電力福島第一原発事故の影響でがれき処理が問題になる中で、
製材で発生する木くずにおいても、
受け入れを巡り業者が苦境に立たされているという状況だ。

一部で高い濃度の放射性セシウムが検出されたことが原因だろうが、
行き場を失った木くずは福島、
栃木両県で計約2万5000トンに上っている状況だ。
業者は東電の火力発電所で燃料として使ってほしいと要請したが、
東電は拒否するという信じがたい返答をした。
林野庁などは「風評被害をあおりかねない行為」として、
近く東電に受け入れを要請するというが、
要請じゃなく行政命令でもいいのではと思ってしまう。

「このままでは工場の操業がストップしてしまう。
廃業に追い込まれる業者も出るだろう」。
福島県内の製材業者など約200社で作る、
県木材協同組合連合会の幹部は頭を抱えているという現状なのだ。

悩みの種は、木を切り出し、製材する過程で剥がす樹皮。
通常は、堆肥や家畜の寝床用に1トン1000円前後で引き取られる。

しかし、原発事故後の昨年8月、林野庁の調査で一部の樹皮から、
1キロ・グラム当たり最大約2700ベクレルの放射性セシウムを検出。
その後は同200〜300ベクレル程度に下がり、
国の定める堆肥の基準より低くなったが、それでも、
毎月4000トン発生する樹皮のうち、
引き取ってもらえるのは4分の1程度だという。
まさしく風評被害といっていいだろう。

連合会によると、現時点で計2万トンが業者の敷地内などに、
仮置きされているといった目を覆うような状況だ。
圧縮しても高さ4〜5メートルほどに積み上がってしまい、
発酵して発火する恐れもあるというのだから、
処理に躊躇している時間はないのである。
同様の問題は隣接する栃木県にも及んでおり、
3月時点で十数業者の抱える計約5000トンが処理できない状態だ。