<トキ>ひな誕生の巣で新たに2羽確認 環境省

本当はもっと喜ぶべきニュースなんでしょうが、
今の日本の状態では手放しでは喜べません。

環境省は23日、新潟県佐渡市で22日に放鳥トキのひな1羽が、
初めて確認された巣で、新たにひな2羽が確認されたと発表した。
トキに関しては今まで散々苦労してきただけに嬉しいニュースだ。
自然界で36年ぶりにひな誕生が確認された翌日の、
更なるひな誕生の確認ができ、関係者からは喜びの声がわいた。

環境省は前日に引き続き23日早朝から、
巣から約40メートル離れた場所にビデオカメラを設置し観察を開始。
午後7時40分ごろ、回収したビデオの映像から、
巣の中に3羽いるのが確認されたという。

このトキのペアは、ともに11年3月に放鳥された3歳雄と2歳雌。
今年3月16日に営巣が確認されていた。同18日に「抱卵」を確認し、
17日夕方から産卵を始めたと見られている。
この巣においては4月1日に四つの卵があるのが確認されており、
このため環境省では、4羽目誕生の可能性もあると見ている。

新たに確認された2羽のうち、1羽は他の2羽と比べて小さいようだ。
生後2〜3日とみられるが、餌をもらって、元気そうだという。
もう1羽は22日に確認されたひなと同じくらいの大きさで、
生後5日から1週間程度とみられている。

環境省の川瀬翼自然保護官はひな誕生を喜びつつ語った。
「飼育下では餌があり、3羽いてもみんな巣立つことができる。
だが野生下では餌の確保が難しい。
いい結果が出るかもしれないが、
共倒れになってしまう可能性もある」との懸念も示している。
どうしても自然界は弱肉強食なのである。
それは承知で見守るしかないだろう。
環境省は24日もビデオカメラを設置し観察するということだ。