肝がん、DNA複製機構に異常=分子標的薬開発に期待―理研など

肝臓がんに関して言うとその原因は他ガンからの転移を除けば、
アルコール、ウイルス性の肝炎、喫煙などである。
また肝臓がんの初期段階においてはステージ2程度なら、
切除可能であれば完治も可能とされている。
しかし、肝臓は沈黙の臓器ともいわれ初期に発見は難しい。
従って外科的治療ではなく抗がん剤などの内科的治療となるのだが、
効果のある内科的治療は見つかっていなかった。

しかし、朗報がもたらされた。
肝臓がん27例の全遺伝情報(ゲノム)を解読したところ、
DNA複製に関わるクロマチン制御遺伝子の異常が高率で見つかったと、
理化学研究所国立がん研究センターなどの研究チームが、
27日付の科学誌ネイチャー・ジェネティクス電子版に発表した。
ネイチャーは知る人ぞ知る科学の権威ある書籍である。
ネイチャーに論文が載っただけでも世界的権威になれる。
そんなネイチャーに日本の遺伝子医療の研究チームが名を馳せた。

先程も述べたとおりであるが、
肝臓がんでは、がん細胞を狙い撃ちする抗がん剤である分子標的薬は、
十分開発されていない。
今後、同遺伝子の異常に働き掛ける新たな薬の開発が期待できるという。
人間とがんとの戦いは非常に長いものであるが、
昨今では元によっては日帰り入院で治癒するものもある。
日本の医療の発達がガンを撲滅する日を待ち望みたい。