<オウム>高橋容疑者の画像、新たに公開 情報提供急増

菊池容疑者逮捕を受けて一気に高橋容疑者の逮捕を行いたいという、
警察の威信をかけた犯人への猛追が始まった。

警視庁は7日、地下鉄サリン事件で特別手配中で、
川崎市から逃走したとみられるオウム真理教アレフに改称)の元信者、
高橋克也容疑者(54)の画像を新たに公開した。
逃走時の姿などを映したものという。
6日に別の画像と動画を公開したところ、情報提供は半日で41件あり、
前日の4件から急増した。
潜伏中の容疑者の画像の公開は、
スピード解決に有効な捜査手法として最近重視されており、
警視庁は集まった情報の精査を急ぐ。

これまでも様々な犯罪で犯人の画像や似顔絵を公開して、
情報提供を呼びかける方法がかなりの効果を上げている。
大きな変装や整形手術でもしていない限り画像にブレはないだろう。
情報提供された内容は即時に解析し逮捕に役立ててもらいたい。

今回公開された高橋容疑者の画像は2枚。
同容疑者が勤務していた川崎市の建設会社と、
近くのコンビニ内の防犯カメラで撮影された画像。
いずれも4日に撮影されていた。
ズボンに半袖のシャツ姿だが、そのうち建設会社で映された姿は
「逃走時の服装と同一とみられる」(警視庁幹部)。
6日分をあわせると画像5枚、動画2本が公開されたことになり、
一つの事件としては異例の多さとなる。

ただこのニュースで怖いところは、
もちろん画像を撮影した時点で高橋容疑者とわかって行なったものではない。
つまり、我々一般市民も知らないところで撮影され、
動画にも載せられているということである。
これは犯罪捜査というものとプライバシー権とのせめぎあいだが、
気分のいいものではない。警察が悪用しないとは言えないからだ。
警察はいろいろな面で人権侵害を行なってますから抗弁の余地はないと思う。

警視庁は、95年当時の手配写真と実際の高橋容疑者の顔つきが、
大きく異なっていたことなどから、当初から写真の公開を検討していた。
その後、高橋容疑者が川崎市の外に出た可能性も出てきたため、
広く情報提供を求めることが逮捕につながると判断した。

この点も捜査の観点から当然の措置であろう。
この世には3人に顔の似た人がいると言われているが、
95年当時の顔写真で似ていると通報され取り調べを受けたら、
たまったもんじゃない。
画像、動画などは常に最新のものを情報提供材料として、
公開するのが原則だろう。

また、高橋容疑者の4日の行動が新たに分かった。
4日午前8時半に都内で仕事を終え、
午前9時半ごろに川崎市内の寮に戻り、
菊地直子容疑者の逮捕を知った。
その後、午前10時に会社近くのコンビニに行き新聞を買い、
直後に金融機関で逃走資金として約238万円を下ろしていた。

逃走資金が約238万円というのは驚きだ。
全額引き出したのかどうか書いていないのでわからないが、
オウム真理教事件で指名手配を受け身を隠していた高橋容疑者が、
一体どのようにしてこのような大金を用意できたのか。
これだけのお金があれば偽造パスポートも手に入るだろうし、
海外逃亡にも備えて空港配備も必要だろう。