「脂肪にドーン」CM、誤解招く恐れと改善通知

広告というものはメディアがなんであれ難しいものである。
日本のメディアというと、テレビ、新聞、雑誌、インターネット等、
情報提供能力の大きいものは上記4つだと思う。
そして、まだまだテレビの力は強い。
また、その大きな媒体であるテレビを使って広告が打てるのは、
新的力のある大手企業に限られるのだが・・・

サントリー食品インターナショナルが販売する、
特定保健用食品黒烏龍茶」のテレビCMが誤解を招く恐れがあるとして、
消費者庁が同社に改善を求める通知文を送っていたことが25日、わかった。
私個人としてはサントリーという会社は健全な会社のイメージがある。
この「黒烏龍茶」も厚労省の認可を得た特定健康食品のようだし、
問題のあるような気はしないのだが、なぜ告発対象となったのだろう。

対象となったのは、アニメの主人公が、
「脂肪にドーン」とひとさし指を突き出し、
「食べながら脂肪対策」というテロップが流れる内容。
昨年8月から全国で放映された。
私はそのCMを見たことはないが、考えるに大げさということだろう。
もしかしたら見た人は、飲んですぐ脂肪が排出されると思うのかも。
しかし、その手の誤解を生むようなCMは他にいくらでもある。
なぜサントリーが消費社長から通知を受けたかは謎である。

通知文は3月26日付。
内閣府消費者委員会の指摘を受け、
「偏った食生活を助長する恐れがあり不適切」として改善を求めた。
サントリーは「CMの表現は元々配慮して制作している」として、
今年6月中旬まで放映を続けた。
サントリーとしてみればCMの表現配慮に抜かりはなかったのだろう。
仮に裁判となっても負けない見通しがあったればこそ、
通知を受けてもCMを流し続けた。
官に負けない民のあっぱれな抵抗である。

サントリーホールディングス広報部は、
「秋に再開する広告の内容を検討したい」としている。
秋ということで各テレビ局も番組改編がある。
また季節が大きく変わるため、CMの内容も食品だけに、
一新したほうがよいのではないか。
この秋の広告内容検討は官に屈したのではないと言えるだろう。