尖閣売却 国と大筋合意 都への寄付金14億円どこへ 問い合わせ電話殺到

解散総選挙前の人気取りに走る野田内閣というところか。
もともと民主党は中国漁船の海保船への体当たりの際に、
中国とのごたごたを恐れて那覇地検に命じ中国船船長を釈放、
また中国漁船衝突の際の映像をひた隠しにした弱腰内閣である。
それがここに来て一転尖閣を買い取るというのだから呆れてものが言えない。

政府が横からいきなり割り込んだことで地権者の尖閣諸島購入合意は、
寄付を募り専従組織を作って現地調査も行うなどの手順を踏んできた、
東京都の購入計画を完全に狂わせた形である。
寄付金の扱いなど新たな課題も生じているといい、
最後の最後まであがくのは構わないにしても、
他に迷惑をかけないでほ欲しいものだ。
また、今回のことは大ボラで、
「本当に合意したのかまだ分からず、手続きを進める」
と話す都幹部もいるということである。

都は4月、寄付金の専用口座を開設。
口座には今月4日現在で、10万1397件、
計14億6395万5053円が集まっているということで、
石原東京都政を信頼しての寄付行為だろう。
形としてどう収めるのかは石原都知事が幹部と相談し決めるのだろうが、
神聖なお金が傷つけられたようでいいとこどりの政府には辟易する。

国と地権者の合意が報じられた5日には、
都庁の尖閣問題専用電話は鳴りっぱなしに。
寄付金の返還を求める声もあったが、
「今でも都が購入すべきだと思う」と、
都の購入を支持する声が大半だった。
電話を受けた都職員は「確実に国が買うと決まったとは聞いていない」
「寄付金の扱いは未定」などと説明に追われた。
別の職員は「連絡先が分からない寄付もあり、返還は難しい」と話す。
尖閣の正当な領有権が犯されそうなことを憂い寄付した方々に、
政府はなんといって頭をたれ詫びるのだろうか。
尖閣購入のためにされた寄付であり、他の用途には絶対に使えない。
都にはその縛りがあるから電話問い合わせにも迂闊な対応はできず、
混乱しているのだろう。

石原慎太郎都知事は5日、
「政府が購入するなら義援金(寄付金)は政府に渡す」と述べ、
「寄付した人たちは心外だと思うが、
地権者が国の言うことで折り合ったなら私たちは口を挟めない。
説明の手紙を一人一人に出す」と話した。
石原都知事のこの発言は民主党とは違い大人の発言だ。
所詮民主党の今回の尖閣購入の問題は選挙前人気取りである。
石原都知事は国を憂いている。大所高所からの発言だと思う。

知事の発言を受けて、政府は寄付金の譲渡が可能か検討するとしているが、
手続きは不透明だ。
要するに後後の複雑な経理処理を何も考えなかっった結果なのである。
国会での追求でもわかるように、
民主党議員には不透明な献金や寄付が相当ある。
グレーまたはブラックな金を民主党内で出し合いそれで購入は妙案?(笑)

購入のため都は知事本局に専従組織を設置し、
国や地元などとの調整に当たってきた。
今月2日には調査団が洋上から現地調査を行ったばかり。
担当幹部は「官房長官も『まだプロセス』と話しており、
国と地権者が合意したとは確定情報として把握していない。
購入に向けて、粛々と進めていく」と話し、
困惑した様子が浮かび上がっている。
今までの石原都政の努力はなんだったのか?
鳶に油揚げとはまさにこのことでいい方向に煮詰まったところで、
国がさらっていくというせこい手を使ったものだ。
野田民主党がこの件で肝に命じるべきことは、
民主党の人気は今回の件で限りなく下がったことである。
もう政権政党にとどまることは不可能。
民主党解散して新党作っても顔ぶれが同じなら国民横向くけど(笑)